分析天秤の計量値における不確かさ
計量結果の精度を定量化する
分析天びんの不確かさ(Uncertainty)とは、計量プロセス中に発生する可能性のある誤差や偏差の範囲を指し、その結果、測定重量に不確かさが生じる。これは、特定の測定結果に関連する疑念を表します。
すべての分析天びんには固有の測定の不確かさがあります。お使いの分析天びんが正確で精密な計量結果を確実に提供するためには、お使いの分析天びんの測定の不確かさを決定する必要があります。分析天びんの測定の不確かさが小さければ小さいほど、その性能は高くなります。
測定の不確かさの決定
天びんの測定不確かさを決定するには、実際に使用する場所で天びんを校正する必要があります。これにより、計量結果に対するプラス/マイナスの範囲を提供することで、計量結果が実際にどの程度正確であるかを定量化することができます。正確な測定と信頼できる品質のためには、許容される測定の不確かさ限度内で計量できるように、測定の不確かさの推定範囲を特定することが非常に重要です。以下の例では、プラス/マイナス範囲は4g±0.0001gの0.0001gに相当します。
なぜ証明書付きの天びんまたははかりの校正が必要なのですか?
メトラー・トレドは、計量結果の測定の不確かさを判断するための精度校正証明書(Accuracy Calibration Certificate:ACC)を提供しています。ACCは、計量範囲全体にわたる分析天びんの精度(測定の不確かさ)を定量化します。この天びん性能がお客様のニーズにとって十分であるかどうかを評価するために、ACCの付属書として独自のGWP®証明書があり、お客様のニーズと実際の性能を比較することで、目的適合性のチェックを行います。
ACCは、分析天びんの不確かさを、例えば3kg±0.015kgまたは±0.5%のようにプラス/マイナス重量範囲(±)で表示します。ACCを使用すると、次のような利点があります:
- 世界的に統一されたメソッド
- 世界的に高く評価されているEURAMET cg-18校正ガイドラインに従って設定された校正手順
- わかりやすいフォーマットでの結果
- 校正結果を分析するための様々な附属書。各付属書には、適用される特定の公差に対する合否判定が明確に記載されています。